基礎練習はコツコツと粘り強く




 クラシック音楽を演奏する際に音楽家に求められる事は、演奏家の個性が現れた音楽性と、楽器をなめらかに操ることのできる演奏技術でしょう。

音楽性のみでは良い演奏家にはなれませんし、テクニックのみでもつまらない演奏をする人間だと思われます。

例えるならば、とても面白い人間なのに勉強ができなければ、社会で成功する事は難しいでしょうし、いくら勉強ができても性格に問題がある人間も同じように成功する事は難しいでしょう。

勉強して知識を身につけたり、性格を直すためには長い時間が必要で、なかなかすぐには変わる事ができません。

同じように音楽性やテクニックもすぐに身につく事では無いのです。

しかし、毎日こつこつと努力をすれば数ヶ月後には必ず変わる事ができます。

音楽性やテクニックを改善するためには、毎日基礎練習をする必要があるでしょう。




基礎練習とは?


フルート奏者にとって基礎練習とは、以下のように分類する事ができます。


・音を多彩にコントーロールできる技術(アンブシュア関連、音域、音程、音量、音色)
・タンギングの技術(速さや発音の明瞭さや多彩さ)
・指の技術(早く動いたり、難しいパッセージを演奏できる、レガートで演奏できる)
・呼吸関連の技術(ブレス、ビブラート)


以上の技術的な事を意識せずにできるようになれば、自分の音楽を人に伝えるためのスタート地点に立つことができます。

基礎練習のやり方


例えば、いままで全く基礎練習をやった事の無い方がいきなり音階などを始めると、手や腕が痛くなってしまったりするかもしれません。

そしてそのせいで、基礎練習が続かない事もあるでしょう。

しかし、実はそんな時が一番成長につながるのです。

腕が痛くなってしまったという事は、どこかに身体の使い方の間違いがあるのです。

アレキサンダーテクニックでは、これを身体のミスユース(miss use)と言います。

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例えば手の甲や腕が必要以上に緊張したり、構え方が悪かったり等の原因を見つけることができれば、それだけで上達の糸口をつかんだようなものです。

原因が見つかれば、そのやり方をしないように腕の力を抜いたり、構え方を変えてみたりして色々と試してみましょう。

そうすることでさらに自然で楽に演奏できるやり方を見つける事ができます。

毎日コツコツとこういう作業を続けてゆき、自分が何をやってはいけないかを知る事が上達する一番の近道です。

ポイント


とりあえず何でもよいので基礎練習をしばらくやってみて、問題が起きたら改善策を自分で見つける事が上達の1番の近道です。

手が痛くなれば無理をせずに休み、そうなってしまった原因を考えてみましょう。

痛みが取れたら今度は同じような問題が起きないように工夫してみましょう。

何ヶ月かはかかりますが、より自由に演奏できるようになればさらに自分の思い通りの演奏に近づくでしょう。

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