演奏中、手に汗をかいてしまうとき

緊張すると手に大量の汗をかいてしまう方もいらっしゃるでしょう。

私も手に汗をかくほうなので、本番で緊張して手に汗をかくと次の日に楽器のキーが上がりずらかったり動かなくなってしまう事があります。

またこれからの季節、気温が上がってくると手に汗をかきやすくなります。

そして湿度も上がり、楽器のタンポがペチャペチャと変な音を発するようになったり、くっついて上がらなくなってしまいます。

手に汗をかく事は生理現象であり、普段気にする必要はありませんが、楽器に負担がかかってしまう事は事実です。

しかし、ちゃんと対処すれば楽器に問題なく、また手汗を気にする事も減るでしょう。

そして気にする事が減れば、自然と手に汗をかく事も減ってきます。

今回は、手にたくさん汗をかいてしまう場合、どのように対処したらよいか解説します。




手に汗をかく


手に汗をかいてしまうことは生理現象であり、特に悪いことではありません。

しかし演奏中に手に汗をかいてしまうと、楽器が滑ったり、集中力が欠けてしまったりとデメリットしかありません。

かといって、自分の意思で手の汗を抑える事は不可能でしょう。

また、一度自分の手の汗が気になってしまうと余計に汗をかいてしまい、悪循環に陥ってしまいます。

楽器にも負担がかかってしまうので、ぜひ予防しておきたいところです。

いくつか解決方法を提案します。

1、手袋


薄いゴムの手袋を使います。

見た目は悪いのですが、普段一人で練習しているときには問題ありません。

私はリングキーのフルートや古い楽器で手袋をはめていますが、特に音色に大きく影響する事もないです。

ちなみに手袋をはめて演奏している様子はこちらです↓



手袋は以下のようなものを使います。



見た目は決してよいものではありませんが、楽器やタンポにかかる負担を考えると、見た目は悪いですが手袋をしたほうが調整が狂いにくくなります。

また、普段から手汗を意識しなくなり、かなりストレスが減りました。

高いものでは無いので、手汗で悩んでいるときは試してみてはいかがでしょうか。


2、制汗剤


制汗剤を手に塗る事で、手に汗をかく事を防ぐ事ができます。



これらを手に塗る事でしっかりと手汗を防いでくれます。

ただし、体質によっては肌荒れや爪が荒れる事があるので気を付けましょう。

またいつも薬品を塗る事は決して健康に良いわけではないので、演奏会の時や人前に出るときのみにし、普段一人でいるときは手袋で練習すると良いと思います。


3、カフェインを控える


コーヒーやお茶などのカフェインや、脳を興奮させる成分が入っているものを口にすると発汗作用が起こってしまう事があります。

カフェインを摂ると脳が冴えるのでついつい練習前に飲んでしまいがちですが、手汗がきになるなら控えた方が良いでしょう。

もしくは、カフェインを摂るなら上述の手袋をつけて練習すれば問題無いでしょう。

まとめ



手に汗をかいてしまう事は自然な事で、自分で思っているほど普段は気にする事ではないのですが、本人としてはどうしても気にしてしまいます。

私は年齢とともに手に汗をかく事は減りましたが、若い頃はなかなか大きな悩みでした。

もしこの記事が私と同じように手の汗で悩んでいる方の、少しでも参考になれば幸いです。

また私の場合、すぐに楽器のキーが動かなくなってしまうので自分で修理していましたが、その経験のおかげで今ではすぐに楽器を修理できるようになりました。

手に汗をかかなければ、なかなか自分でやろうとは思わなかったでしょう。

備考:


また、クヴァンツは著書『フルート奏法試論 バロック音楽演奏の原理』のなかで、カツラの粉をつけると良いと語っています。

当時は皆カツラをかぶっており、そのカツラに粉をはたいていました。

その粉には制汗作用もあったようです。

フルートの練習方法 



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